ATD SELL Conferenceの時期がやって来た!④ 「セールスイネーブルメント戦略としての多様性を受け入れる」
今回はいよいよカンファレンスの最後の鍵となる”Closing Keynote”のセッションについてレポートしたいと思います。
みなさん一度は”Diversity(ダイバーシティ)”という言葉を耳にしたことがあるのではないでしょうか?
しかしながら、実際にこの言葉の意味合いについて深く考えたり、営業におけるダイバーシティについて考えたりしたことはありますか。
“Diversity”には、多様性という意味があります。
Google社では、「会社は性別や人種・民族、文化的背景に関係なく、すべての社員が自分の能力を充分に発揮できる場所であるべき」とし、多様性を受け入れるということを会社のポリシー(インクルージョン)として掲げています。
人種問題、性的マイノリティ、社会的マイノリティなどの問題に注目が集まっている今、企業がグローバルに活躍していくためには、まさにこの「多様性」をどうやって受け入れるかが、今後の会社の発展に深く関わっていることは言うまでもありません。
また、このセッションでDr. Brandi BALDWINが取り上げた「多様性」とは、なにも国籍や人種の問題だけではありません。ですので「うちは国内企業で、取引先も全て日本国内だから関係ない」という方も、ぜひこの機会に「企業内での多様性」について考えてみてほしいと思います。
トレーニングで筋肉を鍛え、コンピテンスを鍛える
文化的コンピテンスとは何でしょう?
異なる文化を持った人々と理解し合い、コミュニケーションを図り、効果的に交流する能力のことです。
今後グローバル化社会で活躍していくためには、この文化的コンピテンスを高めることは必至です。
文化的コンピテンスは、筋肉を鍛えるように、好奇心を持って学び、成長、交流することで鍛えられていきます。では、具体的にはどうやったら文化的コンピテンスを鍛えることができるでしょう。
「思い切って海外に留学する?」
「外国語教室に通う?」
「異文化交流イベントに参加する?」
もちろんそういったことを積極的に行うことで、文化的コンピテンスを大幅に高めることは可能です。
しかし、このセッションで語られた内容は、そんな大掛かりなことをしなくても、今すぐ明日から身近な職場や家庭において、文化的コンピテンスを高め、多様性に対応することができるための方法でした。
例えば、よく「最近の若い人達は何を考えているか分からない」と言う上司がいたとします。確かに、スマートフォンが存在しない時代に大人になったベビーブーム世代の人達が、SNSなどでコミュニケーションを図ることが当たり前のミレニアム世代を理解するのは難しいかもしれません。
ただ、そこで立ち止まらず、自分自身もスマートフォンなどのデバイスを使いこなせるように新しい知識を取り入れたりして彼らの文化を学ぶことで、相互理解の幅が広がり、文化的コンピテンスが高まっていくのです。
それは、ミレニアム世代にとっても同様のことで、ベビーブーム世代の人達を理解しようと思ったら、まず彼らが生まれ育った時代背景を学び、理解することが大切です。
こういった行動こそが、お互いの違いを知り、文化的コンピテンスを高めていく一歩につながります。
身体的トレーニングを行い続け、筋肉を鍛えるように、学びというトレーニングを続けることで、コンピテンスも鍛えられていくのです。
多様性とその側面について考えてみよう
日本は他国と比較した際、多様性が少ないと感じる方が多いかもしれません。
それは人種、宗教、民族、言語などの違いが他の国に比べて単一傾向にあるからです。
Dr. Brandiは「例えチームが小さく、異なる文化を持つスタッフがいないチームであったとしても、違いは存在する」と話しました。
それは、決して差別的な意味ではなく、それぞれのチームには私たち一人ひとり違う個性という多様性がちゃんと存在しているという意味なのです。
多様性には、下記のように多くの側面があります。
- 人種、民族、国家
- 性別
- 言語
- 年齢、世代
- 家庭環境
- 障害のある、なし
- 政治理念、世界観
- 教育
- 個性
そして、これら多様性の利点を、セールスイネーブルメントにポジティブに用いることで、
- 製品やサービスに関係なく、適切な価値の提供をできるようになる
- 顧客とのラポールを形成するためのツールとして使えるようになる
といったことが可能となるのです。
例えば、同じ社内の同僚でも、あなたの家族やあなたの個人的な出来事に関して知っている人もいれば、そういった内容をまるっきり話し合わない人もいます。
これは、営業に携わる人達にも同様のことが言え、こういった人間関係におけるラポールを築くことが仕事の成功や協力関係を促し、あなたのサービスを必要とする顧客や、同じ多様性を大切にする人達との距離をグッと近づけさせるのです。
チームの多様性を見つけることから始めよう
チームの多様性に気付き、そこに焦点を当てることで、チームが色鮮やかなメンバーで構成されていることに気付くことでしょう。
そして自分の周りの人達の多様性を尊重し、認め合うことができるようになるのです。
Dr. Brandiのお話は、ここから「その多様性をどう見つけるか?」「その多様性の価値観をどうやって見直すか?」といった内容に進んでいきますが、続きは次のレポートでお伝えしたいと思います。
UMUでは、社内の多様性を認めて、多様性を最大限に活用するためのツールやサービスを提供しています。もっと詳しい話が聞きたいという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
また、常に最先端のテクノロジーと学習情報をアップデートしておりますので、お困りごとや、追加で必要な情報のご要望などございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
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