ATD SELL Conferenceの時期がやって来た!⑤ レポート最終回、営業戦略に多様性を取り入れる方法とは?
ここまでATD Sellカンファレンスのレポートとして、5回シリーズで記事を書いてまいりましたが、今回はいよいよ最終回。
今日は、前回書かせて頂いたDr. Brandiの「セールスイネーブルメント戦略としての多様性を受け入れる」というお話の続きで、いよいよどうやってチームの多様性を営業戦略に取り入れていくかを具体的にシェアさせて頂きたいと思います。
みんなオンリーワン、お互いの価値観を見つけ出そう
私たちは、外見からだけでは、その個性や必要性、価値観やバッググラウンドなどを知ることができません。普段、同じ職場で毎日顔を合わせている同僚でも、仕事後に一緒に呑みに行って、初めて「こんな人だったんだ!」と驚いたり、その後急に距離感が近づいて仕事が円滑に運ぶようになったりといった経験はありませんか?
それは営業においても同じことです。
どんなに経験を積んだ営業担当でも顧客と初めて顔を合わせる際は緊張するものですが、お互いをある程度理解しラポールが形成されている顧客とであれば、スムーズに話が進むのではないでしょうか。
実は、こういった関係性を築くことは、なにも一緒に食事をしなくても、私たちが日頃からトレーニングを行うことで簡単にラポールを築くことができるようになるのです。
そのために重要なのは「リスニング」。
相手の話にしっかり耳を傾ける練習を繰り返すことで、ラポールを築くための時間がずっと短縮されるのです。
私たちは一人ひとり、輝く個性を内に秘めています。
もし相手が自分の価値観を見つけ出してくれて、あなたという個性を尊重してくれたなら、自分もその相手に同じように接したいと思いませんか?
それは営業担当と顧客の関係においても同じことで、顧客のニーズをしっかり理解して、目の前の問題を解決してくれるような商品やサービスであれば、ぜひ購入したいと思うのは当然のことです。
では、実際にそのためにどういったトレーニングを行うのが効果的でしょうか?
多様性をセールスイネーブルメント戦略に取り入れる演習
ここで、このセッションにおいてDr. Brandiが伝授してくれた「多様性をセールスイネーブルメント戦略に取り入れるための演習」を紹介したいと思います。
この演習は、月に1回または2回で良いので、意識的に時間を取って、一貫性を持って継続することを勧めています。Dr. Brandiの営業チームでは、最初の3分間にいくつかの質問を通して、顧客の公平性や包含性、多様性について話し合えるような情熱を持っているか、社会正義に対する枠組みを持っているかなどを確認します。
実際のステップは以下の通りです。
- 時間を設定し、メンバーがそれぞれ異なる方法でプレゼンを行う
1人ずつ時間を決めて、製品やサービスのセールストークを練習します。その際、聞き手は自分の性別、年代などの細かい設定を自由に決めて、話し手は聞き手のその設定に合わせて、話し方や内容を変えます。 - セールストークの中の1つの要素にフォーカスする
通常、典型的なセールストークの平均時間は45分程です。演習では、会話のオープニング、クロージングなど1つの設定にフォーカスして、色々と設定を変えながら練習してみましょう。 - 聞き手はそれぞれ自分が決めた役割に応じたフィードバックを行う
聞き手は最初に設定した役割になりきってフィードバックを行います。例えば、「話すのが早過ぎた」「内容が技術的すぎた」といったように、自分自身ではなく、その役柄だったらどう思うかを伝えましょう。 - メモを取って、情報を集めておく
演習の内容はメモに取り、データバンクとして蓄積・共有することで、チームの文化的コンピテンシーが向上します。 - 他のチームメンバーと1~4を繰り返し行う
この演習を定期的に行い、毎回順番に役割を変え、メモに記していきます。1回の演習時間は15~20分位で充分です。
こういった演習を続けることで、あらゆるタイプの顧客と対面した際も、相手の多様性を受け入れ臨機応変に対応することが可能となるのです。
合言葉は、「来年はラスベガスで会おう!」
全てのアジェンダが終了して、最後にATDのホストKim McAvoyがラップアップトークを行いました。
そして、来年の”ATD Sell 2021”の開催地が発表されると、今回のカンファレンスへの感謝のコメントや、「来年はラスベガスで会おう!」というメッセージが次々と寄せられました。
世界中を繋げたオンラインカンファレンス。
来年はぜひ無事ラスベガスでの開催が実現し、多くの方と直接会場で会えるのを楽しみにしています。
5回に渡ってお届けしたATD Sell カンファレンスレポートはいかがでしたでしょうか?
来年の”ATD Sell 2021”は、2021年10月12日~14日までラスベガスで開催される予定です。
ご興味のある方はぜひATDの公式サイト(https://www.td.org/about)をチェックしてみてください。
また、今回レポートさせて頂いたセッションだけでなく、他のいくつかのセッションの日本語レポートも用意しておりますので、ご興味がある方はぜひ資料請求をお願いいたします。
また、常に最先端のテクノロジーと学習情報をアップデートしておりますので、お困りごとや、追加で必要な情報のご要望などございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
-
まずはコレから!
経営・人事戦略成功への道筋が分かる
初めて資料3点セット
AIデジタル学習プラットフォーム「UMU」の特徴や実績、UMUで実現できることがわかる資料です。UMUが提唱する、 成果を生み出す新しい学習スタイル「ブレンディッド・ラーニング」「パフォーマンス・ラーニング」、を理解でき、企業様の事例やユーザーのレビューもご覧いただけます。