北京中学校はどうやってUMUを活用して学生たちのイニシアチブを引き出したか?コロナ禍における模索事例
「学生のイニシアチブに火をつける」には体系的な計画が必要である
いかに学生の自主学習における積極性を向上するかということは、今の教育現場で解決すべき根本的な問題です。
北京中学校ではコロナ禍において「学生のイニシアチブに火をつける」という困難な任務のために体系的な計画を実施しました。
劉乃忠副校長は、2名の若い教師に学生たちに人気のあるポイント制のゲームを設計するように指導しました。北京中学校のポイント制度は、従来のように成績順に学生のランキングを行うのではなく、学生たちの積極性を刺激するように設計されています。
王春英先生は「ポイントにはカリキュラム型のポイントと獲得型のポイントの2種類があります。カリキュラム型のポイントは学生のコースにおける学習に基づいて加算されます。例えば短いビデオコースであれば、標準再生すると5点、倍速で再生すると2点を獲得できます。また、テストでは全問正解で5点、間違えると減点されます。獲得型のポイントは学生の学習に対する態度に基づいて加算されます。例えばオンライン質疑に積極的に参加したり、同級生に積極的にいいねしたりするとポイントを獲得できます」と、説明してくれました。
こういったルール規定をみると、ポイントの獲得が試験の成績によるだけではなく、コースに参加する学生の行動にも基づいていることが分かります。
王良先生は「学習の成績が優れない学生は、成績が良い学生と比べてポイントが低くなりますが、このシステムならたくさんのポイント獲得のチャンスがあるため、たくさん学習するほど高いポイントを獲得できるようになります」と話しました。
成績が落ちた場合、学習への熱意が失われてしまうかもしれませんが、これは望ましいことではありません。学習に対する一つひとつの行動が奨励されるべきで、学習成績だけでなく、学習プロセスに対しても考慮されるべきなのです。
UMUをフルに活用 学生の学びと家庭や学校をつなぐプラットフォーム
北京中学校では新しい教育モデルの模索を続けてきましたが、このポイント制度はこの模索の道のりの縮図とも言えます。
2018年、北京中学校は学校の教育理念に合ったオンライン学習プラットフォームを探し始めました。
そして北京中学校は教育イベントで、革新的でインタラクティブな学習プラットフォームUMUと出会いました。
夏青峰校長は学校サイドと詳細な調査を行い、北京中学校の内部会議や教師トレーニング、保護者会、教育委員会、学生の学習に対してUMUの導入を決定しました。
コロナの流行が発生する以前、北京中学校は学生の学びと家庭や学校をつなぐプラットフォームとしてUMUを全面的に活用していました。
旧正月明けの2日目、文部省と産業情報省は「休校するが、学習は継続する」という通知を発表しました。北京中学校は全国の学校と同様に、休暇が終わった際に学生たちが確実に学習を再開できるために、クラウド授業の準備を開始し、オンライン教育計画を策定しました。
時間は限られていましたが、北京中学校としては「実施さえできれば、何でも良い」という訳にはいきませんでした。
「オンライン学習は、ただ従来の教室での授業をオンラインで行うという簡単なものではありません。学校全体がオンライン上で完全な教育エコロジーを構築する必要があります。」と、北京中学校の任炜東党支部長官は話しました。
緊急段階において、学校はオフラインにおける教室でのシナリオを、オンライン上で完全に構築することを望んでいました。UMUのインタラクティブ学習プラットフォームは、学校の時間割に基づいて、朝の登校から日中の授業、夜の自主学習を完全に再現することができました。
オンライン授業のために教師陣に3回のトレーニングを実施
オンライン学習プラットフォームを使用する際は、教育計画の実施だけでなく、テクノロジーを使用するためのスキルについても考慮しなくてはなりません。
一般的には、ほとんどの教師が教室内で直接学生に講義を行います。突然すべてをオンラインへ切り替えることになり、多くのソフト面とハード面において改善が必要になりました。
学校の教師陣がオンライン教育プラットフォームを使用できるようになるために、UMUは大規模トレーニングを3回実施しました。
北京中学校開校延期に伴うオンライン学習作業推進計画
※青字部分は、学生と保護者が学校からの通知に従ってアレンジします。具体的な通知は後ほど改めて送付します。
3回のトレーニングでは、夏青峰校長が全教師に緊急でオンラインに参加するように促し、全ての教職員が積極的に真剣にオンライン教育に向き合うように要求しました。UMUは教師向けにプラットフォームの操作方法に関しての体系的なトレーニングを実施し、学校側は教師が使用できるようにハードウェア機器の準備を推し進めました。
北京中学校の王志先生はUMUを用いてデモンストレーション授業を行い、UMUを使用した出席確認や授業、試験などを行う方法を説明しました。
学校はさらに30人のボランティアを募集し、年長の教師のために専用の授業を行いました。この3回のトレーニングは、パンデミック中のオンライン教育の秩序と発展のための基礎を築きました。
学科研究クラスとプロジェクト制の学習グループで学生の自主管理能力を引き出す
北京中学校は学生の個性を育てることを重視する学校です。学生には一人ひとり違う状況があり、学習能力も異なります。
従来のオフライン授業では、教師はすべての学生に一定の進度でカリキュラムコンテンツを提供していました。ですので、もし学生が重要なナレッジポイントを理解していない場合、その後の授業についていくのが難しくなります。
ただオフラインの授業をオンラインに複製しただけの一般的なオンラインライブ授業と比べると、北京中学校の「学生の自主的な双方向教育」はより多くの可能性を提供することができます。
UMUインタラクティブ学習プラットフォームは、教師が学生に最高のコンテンツを提供することができ、学生たちは自分の学習ペースに合わせて自主学習を行うことができるようにサポートします。
こういった教育方法の下、北京中学校は学生のためにさまざまな学科研究クラスを開設しました。これらのコンテンツは優秀な教師たちによって提供され、学生は時間や場所の制限を受けることなく、好きなクラスを自由に受講できます。
英語研究クラスを選ぶ学生もいれば、数学研究クラスを選ぶ学生もいて、学生たちは質の高い興味のある学習コンテンツを受講しながら、UMUを通してディスカッションを行ったり、他の学生が提出した課題を閲覧したりして、相互学習を行います。UMUの「いいね」、コメント、評価、質問機能などは学生同士、そして学生と教師の間で緊密で質の高いインタラクションを行うことを可能にしたのです。
学科研究クラスは、北京中学校のさまざまな特色のプロジェクトの1つにすぎません。北京中学校はさらに、中学のすべての学年に対してプロジェクト制の教育と学習を実施し、学生たちを6名のグループに分けました。
各グループの学生の質を均一にするために、学習成績順位からS字に組み合わせグループ編成し、成績が低い学生がグループリーダーになります。
プロジェクトチームは教師から割り当てられた学習タスクを、オンライン上で協力して完成させます。
同時に、UMUのポイント制度をもとに、学校から毎週1回グループ間のポイントランキングが発表されます。このランキングは、グループの合計ポイントに基づいており、個別のポイントランキングではありません。ポイントの獲得は、前述の通りカリキュラム型と獲得型の2種類があります。
このようなルールに従って、グループは良好なチームワーク環境を保ち、学生たちの成績に関わらず全員が積極的にグループの自主学習に参加することができるのです。
このことにより、学習成績が落ちていた学生の学習態度の質に変化が現れ、彼らの学習成績にも大きな進歩が訪れました。
北京中学校は学生への信頼と尊重を基礎として、学生が自主管理能力を育むための優れた指導メカニズムを構築したのでした。
「データを活用して学生の学習潜在能力を引き出す」
学生たちのUMUでのすべての学習行動は記録・保存され、データ化することが可能です。
教師たちは、データを通して各学生の学習状況、学習時間、コメント、質問やディスカッション、試験結果、課題などを確認することができます。
これらの情報に基づいて、教師は学生に対して個別指導を行います。
劉乃忠副校長は「従来の学校管理方法は、校内での規律を学生に強制する方式でした。しかしながら、オンライン学習は学生の自主管理能力に大きく依存しています。私たちは、データによって学生の学習状況を科学的に示し、そのデータを活用して学生の学習潜在能力を引き出す方法を模索しています」と説明しました。
オンライン学習には学生の自己管理能力が必須であり、また学生の自己管理能力を促すのです。
教育においては、学校の規律や教師の監督に従って学生の学習を促すことができます。コロナ禍では、この外からの力が取り除かれ、学生の本当の状況があらわになります。
「すべての学習の本質は自主学習にあります」と、任炜東書記は言いました。
しかしながら「自律」とは、意志力だけに頼るものではありません。
意志力はもちろん重要ですが、教育が学生の自己管理能力を科学的に構築するサポートをする必要があるのです。北京中学校のUMUインタラクティブ学習プラットフォームを活用したオンライン学習への取り組みは、私たちに1つの良い方向性を示してくれたのでした。
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