ATDで未来型の学びを感じて導入。青森の新人が自主学習で驚異的売上! 株式会社ビジネスコンサルタント 様

齋藤幸広さん(左)、梅木優作さん(中央)、新井澄人さん(右)

株式会社ビジネスコンサルタントは、人材育成や組織開発、教育研修支援等を展開している会社です。100名以上の正社員コンサルタントが在籍し、国内24拠点にて年間3300以上の組織をサポートしています。2018年からUMUを導入し、研修講師やコンサルタントによる現場での補助的活用、自社内でのセールストレーニングや新人研修、さらにクライアントへのコンテンツ提供、とさまざまな形で展開しています。発想豊かにUMUを活用しているといえるでしょう。同社営業本部のRegional Sales Forceディレクター齋藤幸広さんとRelationship Management Salesディレクター梅木優作さん、そして、DSB本部ラーニングデザイン事業部長の新井澄人さん3人に、導入のきっかけ、これまでの成果と活用の秘訣、そして今後の展望についてお聞きしました。(2020年6月インタビュー)

 

企業情報

企業名         :株式会社ビジネスコンサルタント

本社所在地 :〒100-0005 東京都千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー18F

設立    :1964年(昭和39年)2月24日

資本金   :4億1,000万円

ホームページ:https://www.bcon.jp/

 

UMUの第一印象は「未来の学び」

―UMUに初めて出会ったのは、米国で開催された2018年のATD(Association Talent Developmentの略称)カンファレンスだったそうですね。最初の印象を教えていただけますか。

 

新井さん:それについては、私、新井から回答します。ご承知の通り、ATDは人材開発・組織開発に従事する人のための世界最大組織です。毎年開催されるATDカンファレンスでは、世界中から1万人以上が集まり、最先端のラーニングについて情報交換をします。2018年はサンディエゴで開催され、私も参加しました。そこでUMUに出会ったのです。QRコードで読み取り、インタラクティブに参加する体験でした。「ああ、次の時代はこうなっていくんだ。どんどん世の中変わっていく。ラーニングも変わっていくのだろう」と実感しました。

―印象に残る出会いだったということですね。そこですぐに導入を決定したのでしょうか。他社と比較するといったプロセスはあったのでしょうか。

 

新井さん:未来の学びを感じさせる強いインパクトはあったのですが、漠然としたイメージでした。正直、その時はまだよくわからないまま帰国しました。その後、すぐに、UMUの日本代表である松田社長が当社にてUMUの勉強会を開催してくださり、そこで「これは使える」と実感しました。当社の課題は、ペーパーレス化だったからです。ただ、全てをオンライン化するのではなく、紙を使わずに研修をしていきたいとの方針でした。そこにUMUが使えそうだと思い、デモアカウントを2018年6月に発行していただき、使い始めました。他社も比較検討しましたが、決定的なものは見つかりませんでした。何より、世界的なATDでUMUがスポンサーをしていたことへの信頼感は決定的でした。

(2018年サンディエゴで開催されたATDのUMUブースの様子)

 

働き方改革の中で営業の学びを変えたかった

―導入のきっかけは、ペーパーレス化、つまり効率化ですね。社内の研修でUMUを使い始め、その後、2018年の秋から営業本部ディレクターの齋藤さん、梅木さん達がセールストレーニングで活用したとのことですが、セールスではどのような課題があったのでしょうか。

 

齋藤さん:最初にUMUを導入したいと思ったきっかけは「働き方改革」です。15年前は早朝から出社して先輩の机を拭き、コーヒーを入れ、全ての新聞に目を通す。日中営業したら、19時に営業所に戻ってきて夜遅くまで働くスタイルでした。先輩から夜な夜な会社のことや取り組み方を教えてもらいなら力をつけていったのです。ところが、今は、時代が変わり、限られた時間の中でパフォーマンスを上げることが求められるようになりました。知識やノウハウを身につけたいけれど、先輩から教えてもらう時間がなくなり、戦略や企画を考える時間がなくなりました。ジレンマを感じていました。困っていましたが、UMUなら解決できるかもしれないと期待しました。

―そこで、UMUを使ったセールストレーニングの発想になったということですね。具体的にはどのような形で展開していったのでしょうか。

 

齋藤さん:さまざまな営業ノウハウを整理する形で使いました。最初はメール内容の整理。当社の営業担当社員は180名いますので、メールで全員に営業ノウハウの知識を理論編と事例編を毎日交互に配信していました。その配信内容をUMUに格納してコンテンツ化しました。こうすれば、それまで流れるだけで埋もれていた内容が見やすくなり、検索ですぐに関連する内容が見つかるようになりました。大変効率的です。これが、2018年秋の頃です。

その後、2019年4月の新人研修でUMUを活用した研修したところ、研修後の売上で目覚ましい成果を上げた社員が出てきました。もっといろいろ使えそうだ、となり、7月にはインサイドセールス、10月に全営業社員が参加する「天下一武道会」をオンラインで開催。そして、今年は4月に2回目の新人研修を実施。使えば使うほど、どんどんアイディアが浮かんできます。確実に成果が上がっています。

 

新人が自発的に学習2位に10倍差

―UMUを使って大きな成果を上げた社員とは新人だったのですね。初めて新人研修でUMUを導入して、いきなり成果を出したその社員について詳しく教えていただけますか。

 

新井さん:2019年4月の新人研修でUMUを使いました。この時に青森県から参加した新人が花田将也さんです。研修後に花田さんは100万の2位に10倍の差をつけて1000万円の営業実績を出しました。これには驚きました。これが東京であれば、先輩がたくさんいるので驚かないのですが4名しかいない青森営業所での出来事。聞く相手もいない環境です。そこで、花田さんのUMU活用をチェックしてみたのです。コースの完了数、いいねの数、ポイント数は、なんと3冠だったのです。本人にも直接話を聞きました。花田さんは、仕事でわからない言葉が出てくるとUMUで検索したり、優秀社員の動画を見たりしていました。もともとは、仕事が終わったらYoutubeを見るのが趣味だったそうですが、それがUMUに変わったとのこと。営業の際なども先輩が運転する隣の助手席で隙間時間にUMUを見ていました。動画を見ることをこちらから案内していませんでしたが、検索で自己学習していたのです。もっとも、「地方からインパクト出す為にUMUの学習成績だけでも1位になる!と決めた」という本人の意気込みがあったからこそともいえます。

―それは、嬉しいですね。検索しがいのある豊富なコンテンツを御社がアップしていたこともあると思います。学習意欲のある人が自由に学べる環境を整えたことで自発的な行動が成果に結びついたということでしょう。

 

―2020年の新人研修でもUMUを活用なさったと聞いています。2年目になりますが、昨年と比べて使い方は変えましたか。

 

梅木さん:新型コロナの影響がありましたから、UMUは大活躍です。オンラインで1か月間実施できましたし、閲覧数も増えました。昨年導入しておいてよかったと心から思います。2年目の気づきとしては、情報の整理方法でしょうか。ソリューション別にするのか業界別にするのか、さまざまな切り口がありますから、工夫の必要性を感じます。

 

インサイドセールスのコンテンツに挑戦

―2019年7月からインサイドセールスでのコンテンツ作成に取り組んだとのことですが、UMUがあるからできそうだと考えたのでしょうか。

 

梅木さん:元々インサイドセールスは当社にはありませんでしたが、働き方改革や若手の育成を考えると体制構築は必要だと考えました。お客様に電話でコミュニケーションする内勤型の営業手法は、全国の所長や先輩のOJTリーダー任せだと成長にばらつきが生まれてしまいます。そこでUMUコンテンツ化、コース化することで、ばらつきを避けることができ、全体的な質の維持・向上につながるのではないかと考え、取り組むことにしました。

具体的なコースの構成ですが、インサイドセールスを行うにあたって、お客様にコンタクトをとるための特訓を設定。その次に日報として、インサイドセールスの1年生に限らず全国の営業担当者が全員日報を書けるコーナーを作りました。日報では、「今日の気分」「成果」「うまくいったこと」「うまくいかなかったこと」等、肩ひじ張らずに気軽に書けるような言葉を使いました。テキストだけではなく、ZOOMで集まり顔の見えるコミュニケーションも入れていきました。

スキルアップコースでは、お客様コンタクト時の仮設設定や切り返しを記事として掲載したり、お手本のロールプレイ動画をアップしてあります。お客様の業界は多岐にわたりますので、各業界についての情報コーナーも作りました。

―SFA(Sales Force Automation 営業プロセス自動化システム)は有名なものがいくつかあります。日報機能等ありそうですが、それでは不十分だったからUMUを併用したと理解してよいでしょうか。

 

新井さん:営業進捗管理ソフトは使っていますが、数字管理用です。社員の成長やノウハウの共有といった点ではおまけのような機能しかなくて、UMUほど充実していません。動画を入れることすらもできません。育成、成長という観点では、UMUの機能は閲覧者の限定ができるなど大変便利です。

梅木さん:地域別に個人カルテコーナーを作成していますが、ここは閲覧者を限定しており、本人と上司である営業所長、面談したインサイドセールスのマネジャー・先輩だけが見られます。毎週の個人面談の記録をアップしてありますから、どんな話をしたか、今どんなことでつまずいているのかがわかるため、縦横のフォローができます。内容は本人がチェックしたものをアップしていますから、本人が記録として残したくない内容は削除します。このような多面的なフォローが記録されることが、モチベーションや定着率につながっていると感じます。

 

全国180名によるロープレ大会が実現し、ノウハウを共有

―2019年10月から始めたのが全国ロープレ大会「天下一武道会」ですね。名称がインパクトあります。それまで、ロープレ大会はしていなかったのでしょうか。

 

齋藤さん:実施していましたが、小規模でして、地域ごとに約30名単位でのロールプレイ研修でした。営業所単位では、それこそ夜な夜な先輩から教えてもらっていたのですが、働き方改革でそのような機会も減りました。青森の新入社員の目覚ましい成長の実例もあがってきたので、UMUをもっと活用しようということになりました。全国180名参加のロールプレイ大会がオンラインで実現できたことの成果は大きいといえます。

結果は予想以上でした。一番大きな成果は、ハイパフォーマーのノウハウが全国レベルで確認できるようになったことです。180名の中で比較できますから、30名よりも格段にレベルがアップしました。具体的には、全員が動画投稿し、大会形式で投票して順位を決めます。これにより、ハイパフォーマーのノウハウが明確になり、かつ共有できます。とても勉強になりました。また、個人のスキルアップもUMUの「AIコーチング」(動画プレゼンを表情やゼスチャー等表現力の観点から自動的に評価する機能)を使うことで自主練できるようになりました。

新井さん:具体的なコースの中身をご説明します。ロープレ前の意気込み、本番まえの練習場所。ここでは営業部隊の課題として営業の滑舌が悪いという声があったので、AIコーチングの評価基準「明瞭さ」が4.5以上になるまで個人練習しましょう、と案内もしました。投票での上位3名までの動画は、商品ごとにUMUにアップし、そのまま教材としました。

 

今後は取引先企業への情報提供プラットフォームへ

―社内のセールストレーニングとして、有効活用なさっていることがよくわかりました。今後はどのように活用していく予定でしょうか。

 

齋藤さん:アイディアはたくさんあります。次のステップは、情報提供のプラットフォームになることです。

もう既に行っているのですが、当社の取引先企業への情報提供サービスです。人材開発に関して寄せられるお困りごとを集めた「お困りごとTOP10」、人気の最新オンラインコンテンツ、階層別人材開発、営業強化など、当社で培ってきた内容をオープンにしています。ここではテキストやパワーポイントなどの解説資料を見ることができます。このようなホームページを作成しようとすると1年かかりますが、UMUで取り組んだところ短期間で作成できました。ここをさらに充実させてお客様に役立つような、人材開発に関する最新情報を提供するプラットフォームにしていきたいと思っています。

 


セールストレーニングや新人研修といった社内での活用にとどまらず、お客様企業との情報共有、さらには情報提供プラットフォームとしての姿も描いていました。UMUの使用想定を超える創造的な活用によって、学習プラットフォームであるUMUも育てられている感覚でした。自分のノウハウを出し惜しみしないビジネスコンサルタントさんの企業文化も感じました。もっとも新鮮な驚きは、青森で入社した新人が自主学習で2位に10倍差の売上実績を出した話です。改めて若者の潜在能力を感じました。東京に偏りがちなノウハウがオンライン化で地域の壁を楽々超えたことを実証したといえます。新井さんがATDで感じた「未来の学び」を体現した物語がそのままの形でありました。これからも多くの成長物語が出てくる予感がします。

(インタビュア:石川慶子)

 

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