一人ひとりに最適な学びを提供すべく導入
MR同士のノウハウ共有も促進

 

アステラス製薬株式会社

アステラス製薬株式会社様は、個々のMRに必要な学びを提供すべく、2020年度から研修のコンセプトを大きく変更しました。2020年4月のローンチに向けたコンテンツ作成には時間を要したものの、想像以上の利用率や、MR同士のノウハウ共有に驚いたとのこと。UMU導入時の苦労や、運用におけるエピソード、プラットフォーム選びのポイントまで、アステラス製薬株式会社コマーシャルラーニング&デベロップメント部の岩崎雅彦さん、内田恵理子さんにお聞きしました。(2021年2月インタビュー)

MR(医薬情報担当者:以下MR)

 

企業情報

社名 :アステラス製薬株式会社

本社所在地 :東京都中央区日本橋本町2-5-1

創業年月日 :1923年(大正12年)

ホームページ:https://www.astellas.com/jp/ja/

 

新たな研修のコンセプトを実現できるのはUMUしかない

―もともとラーニングシステムを利用していたとのことですが、UMUの第一印象について教えて下さい。

岩崎:
UMUのことは2019年に知りましたが、まず、動画の取り扱いが非常に簡単だと感じました。その他にもライブ機能やゲーミフィケーションなど、これまでの堅苦しいツールとは異なり、使いやすいものになるという確信がありましたね。
マイクロラーニングの概念についてはUMUに出会う前から知っていましたが、実際にUMUを見て「これが本当のマイクロラーニングか」と実感しました。

内田:
私は、2020年の2月くらいからUMUに関する業務に携わり、コンテンツ作成のミッションを与えられました。そのため、運用の段階からの印象になるのですが、UMUは動画などのコンテンツを乗せるハードルが非常に低く、操作性を含め、作成者側も学習者側も非常に使いやすいツールだと感じました。また、従来のシステムはPCでの受講を前提としていましたが、スマホでも使えるというのは大きな変化だと思いました。

 

―学習システムの変更にあたり、社内の理解はスムーズに得られたのでしょうか。

岩崎:
私たちの中では、2020年度から「学びの主体をMRに変える」という大きな変革を計画していたこともあって、学習ツールが重要な肝であることに誰も異論はありませんでした。
しかし、UMUが最適かということには社内でも侃々諤々の議論がありました。

標準的なeラーニングとは違った、ある意味「遊び」的な要素があることへの反発や、グローバルでラーニングプラットフォームを統一しようという流れとの不整合など、問題は山積みでした。
結果的には、我々のやりたいことの実現、そしてそれを2020年4月にインパクトをもって導入する、という2点を軸に検討と社内での説得を重ね、ようやくUMU導入に至りました。

 

現場の声をコンテンツとして反映

―全体設計やコンテンツ作成にあたり、気をつけたことはありますか。

岩崎:
学習の主体であるMRからみた時、面白そうだと興味をひき、なおかつ学ぶべき内容が網羅的に揃っていることが「学習ライブラリ」としての条件だと考えていました。
中でも、将来的な構想であるMR個々の知識・スキルに応じた学習コースのリコメンド機能への足掛かりとして、領域毎に共通したカテゴリ分類をあらかじめ設計しておくことが最初のステップでした。
具体的には、疾患領域毎に6つの項目×3段階のレベルを決め、その“箱”の中身を充実させるように進めてきました。
その際にはコース作成者間の目線合わせと、それぞれの“箱”毎に入るコースの定義や数の調整が難しかったですね。
これは今でも継続して取り組んでいます。

学習コース構成のイメージ

 

内田:
一つの工夫として、1分程度で資材を解説するコースを用意しました。「できるだけ短い時間で資材のポイントについて学べるものが欲しい」という現場の声に答える形で作成したコースで、これは好評でした。

 

―現場のニーズに応える形でコース作成を行っていたのですね。

岩崎:
そうですね。さらに言えば、運用準備の段階で3〜4ヶ月ほどにわたり、全国からピックアップしたMRに実際にプラットフォームを利用してもらったうえで意見を聞く機会を何度も設け、その内容をコンテンツとして反映させていきました。

 

MR同士のノウハウ共有、驚くべき利用率

―ローンチ前年の11月から、半年ほどかけてコンテンツを作成したとお聞きしています。苦労した点などはありますか。

岩崎:
今回のプロジェクトはお店の開店準備に例えられます。私たち事務局側はお店のコンセプト、その建付けなどを作ってきましたが、肝心要の商品がイケてなければ元も子もありません。
限られた時間・人員で、その「商品」ともいうべき学習コースの質と量を確保し、華々しい新装開店を迎えられるのか、正直なところ不安でした。
コース作成のメンバーには、これが出来上がった時に、どれだけMRを驚かせることが出来るか、それを想像しながら作りこんで欲しいと最初から語り続けました。
もちろん、どういったコースをいくつ作るか最初に計画立ててもらい、その進捗を追うということもしていましたが、それ以上に各担当者間で逐次状況を共有し、お互いに意見を言い合う、そんな一体感のある取り組みが一番功を奏したのではないかと思っています。

オープン時には当初の約束を大きく上回る量と質で新規開店することが出来、全員で喜び合えたのが、本当に嬉しかったです。

 

―ローンチ後、現場からの反応はいかがでしたか。

内田:
ログイン率の高さや問い合わせの多さから、みんなアクセスしているんだな、と実感しましたし、「良いものを作ったね」とわざわざ連絡をくれる人もいて、非常に嬉しかったです。

岩崎:
弊社では「Daily QA」という形で、UMU上で毎日10問の試験問題を配信しています。企画段階では、「毎日だと嫌がられるのでは?」とも思っていたのですが、実際に行ってみると非常に好評で、今でもMRの3割ほどが毎日参加しています。ランキングやポイント、回答のスピードなど、そういった部分にこだわる人が予想以上にいて、驚きました。

 

Daily QA画面キャプチャー

 

また、「MRチャネル」という形で、各MRのノウハウをあげるようなチャネルを作りました。各営業所の取り組みや、各MRの成功事例などを動画で投稿してもらうチャネルです。当初は「全国にあげるようなノウハウを共有したい人はそんなにいないだろう」と思っていたのですが、蓋を開けてみるとみんなが楽しんで投稿している。これは意外でしたね。

 

取り組み事例表紙イメージ

コメント欄のキャプチャー

内田:
今までMRのノウハウ共有は日報/レポートレベルで、それに対して誰かからコメントなどをもらうことはありませんでした。しかし、このチャネルではMR同士がコミュニケーションをとることができ、思わぬつながりができたことに喜びを感じる人も多いですね。

 

UMUで「アダプティブラーニング」の実現を目指す

―これからの課題や、今後実現したいことを教えて下さい。

岩崎:
2020年度からの改革の完成形は「アダプティブラーニング」の実現、つまり自らに必要な学習コースを自ら選択して学習している状態です。
想定以上にUMUの活用が進み、新たな学習ツールとして定着してきてはいますが、アダプティブラーニングが実現されたかと言えば、まだまだ道半ばと言わざるを得ません。
必要な学びを自分で探し、学習していくことができる人材をどんどんと増やすことがネクストステップだと考えています。

内田:
個々のMRが必要な知識は時代とともに変わってきていますし、製品ラインナップも特殊性の高いものになりつつあります。このような背景から、プラットフォームに載っていてほしい情報も個々人によって異なります。必要な情報に、いかにアクセスできるようにできるか、ということが今後の課題かと思います。

 

―学習システムを検討している企業も多いと思います。検討の際のポイントなどがありましたら教えて下さい。

岩崎:
昨今では、集合研修が中心だった時代から、個別の学習が中心の時代へと変化しつつあります。その中で着目すべきポイントは、ライブラリをいかに充実させるか、ということではないでしょうか。図書館のような形で、様々なコンテンツを選べるようにしていく必要があり、それを実現するためのシステムを検討していくことも重要だと思います。

内田:
企業によって、従業員の学習シチュエーションが異なると思います。PCなのか、スマホなのか、デバイスによってもコンテンツの作り方や配置の仕方などが変わってくるはずです。
そのため、活用についてしっかりイメージしながらプラットフォームを選ぶことも重要だと考えます。

 

【インタビューを終えて】

ローンチまでに半年間という時間をかけて多くのコンテンツを作成した背景には、MR一人ひとりにとって必要な学びを提供したい、という確固たる信念がありました。現場の声を反映したコンテンツ作成や、学習者の興味を惹くための工夫からは、私達も様々な学びや気づきを頂きました。一人ひとりに合わせた「アダプティブラーニング」実現のために、UMUがプラットフォームという形でお役に立てることはこの上ない喜びです。今後も全力でサポートします。

写真提供:アステラス製薬株式会社

(インタビュア:石川慶子/ 構成・編集:高田蒔)

 

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