「やってみなはれ」「見とくんなはれ」でサントリアン精神を発信、内定者フォロー効率化に確実な成果
PRコミュニケーション第2事業 人づくり 部長 樋熊 眞友子さん
サントリーグループ各社や取引先の人材育成サポートを行っているサントリーパブリシティサービスでは、支援業務全般の効率化を目的に内定者フォローでUMUを始めて導入しました。新人研修や営業研修で最初にUMUを導入するケースが多い中、UMUを最初に導入したのが内定者フォローといった事例は初となります。どのような課題解決にUMUを活用したのか、サントリーグループやグループの取引先企業に向けた研修プログラムを担当しているPRコミュニケーション第2事業 人づくり 部長 樋熊 眞友子(ひぐま・まゆこ)さんにお聞きしました。(2021年7月)
企業情報
企業名:サントリーパブリシティサービス株式会社
本社所在地:〒135-0061東京都江東区豊洲3-2-24 豊洲フォレシア16階
設立: 1983年3月
資本金: 1億円(サントリーホールディングス株式会社100%出資)
ホームページ:https://www.sps.sgn.ne.jp/
内定者フォロー事務サポート効率化のためにUMUを導入
―御社はサントリーグループ各社の人材育成を支援しているとのこと。内定者フォローも一括支援なのでしょうか。
私たちの会社がサントリーグループ各社に行なっている人材育成サポートは主に2つあります。1つ目は、サントリーの協同者として、グループ各社またはグループの取引先企業に向けての新入社員研修や階層別研修などの実施です。2つ目は、グループ各社独自で行なっている採用活動や内定者フォローの事務サポートです。
―事務サポートは手間がかかりそうです。具体的にどのようなサポートですか。
例えば、内定者教育については、内定者に対してのビジネスマナーに関する課題図書の配送手配や提出物のとりまとめ、課題の採点業務、各社人事への提出状況、回答結果の共有などを行なっています。
私たちは今まで、これらすべてを手作業で行なってきました。そのため、業務が非常に煩雑であることが大きな課題となっていました。また、内定者自身も課題提出後は課題に触れる機会がなく、入社後の新入社員研修で改めて一から学び直すこととなっていたため、内定者教育と新入社員教育が分断されていることも課題でした。
―業務効率化はどの企業も取り組みが必要だろうと思います。どのような効率化に貢献したのでしょうか。
2021年新卒内定者に対しての内定者フォローから実施しましたが、今までは手作業で集約していた回答の取りまとめやチェック業務をUMU上で行なうことができるようになりました。その結果、内定者自身も回答内容の振り返りを自身でできるようになるだけでなく、各社人事や研修担当講師とリアルタイムの回答状況を共有することや、取り組み状況に応じた内定者へのアプローチが可能となりました。また、ビジネスマナーに関する課題は、入社前はe-learning、入社後は新入社員研修、配属前には受講者本人の動画によるマナー定着確認など、内定者フォローと新入社員教育のつながりを意識した仕組みづくりできました。
―内定者の個人の取り組み状態が把握できるのはUMUの特徴といえます。もう少し具体的な内容をお聞きしたいのですが、内定者フォローではどのような頻度でどういったメッセ―ジを発信したのでしょうか。
入社前のe-learningでは、サントリーグループの一員「サントリアン」になるのだという意識づけにポイントをおいたコンテンツを計5回配信しました。内定者の負担とならないよう時間は各回15分で配信することにしたため、短い時間で何をどこまで伝えるべきかを講師陣と議論。UMUの活用が、教育内容を改めて見直すきっかけにもなりました。
―「サントリアン」とは面白い表現です。ユニークな表現を得意とする御社ならではのセンスですね。内定者フォローへのサポート成果はよくわかりました。新入社員研修へのスムーズなつながりにUMUは貢献できたのでしょうか。
従来の内定者教育の手法では、ただ単に課題図書を事前に読んでいることを前提にしていました。そのため、どの程度、理解をしているかわからないまま新入社員研修を実施していたという状態でした。
今回は、特にポイントとすべきところを事前にUMUを使って確認をしてもらっている状態でしたので、さらに、確認をすべきこと、あるいは、ダイレクトに伝えた方が効果が高い内容に新入社員研修をフォーカスすることができたことは、大きな成果だったと自負しています。
「やってみなはれ」と「見とくんなはれ」でサントリアン精神をつなぐ
―内定者フォローにUMUを活用したことで意外だったことや発見はありましたか。
手作業で全て行なっていたところから一気にUMUというシステムを使って管理することになったため、UMUの担当者の方には手取り足取り一から丁寧に教えていただきました。こちらからの投げかけをデジタル化することで、リアルタイムに内定者の反応が確認できた点は、新たな気付きにつながりました。例えばコンテンツを投稿した際に、内定者がすぐにアクセスするだろうと想像していましたが実際はそうではなく、夜遅い時間にアクセスしていたことがわかり、意外でした。どの程度のボリュームのものをどのように届けるべきなのか、こちらの想いだけでは受け手には響かないことに気付けたことが良かったと感じています。
―22年新卒内定者フォローデザインに向けて次のステップについて教えてください。
今回は業務効率化のためもUMUを導入しましたが、内定者個人の行動がわかることで気づいたこともたくさんあります。今後は、これからどんどん入ってくるデジタルネイティブ世代に合わせてコンテンツをブラッシュアップする必要があると思います。今回は課題提出後のフィードバックを入れましたが、やはりこれは必要な仕組みだと実感しました。彼らの承認欲求に応え、自己肯定感を高めるフィードバック方法をもっと工夫したいと思います。同時に、失敗を極端に恐れるのがZ世代なのかなと感じましたので、チャレンジ精神をどう育てていくか、これらが次なる課題です。
―確かに会社側はチャレンジしていく従業員が欲しい一方で、入社してくる世代は安全パイを選ぶZ世代。このギャップを埋めるためにはどうすればよいでしょうか。
具体的な施策はこれからになりますが、サントリー自体が「やってみなはれ」の考えをとても大事にしている企業であり、その意思はグループ員全員が受け継いでいるものと思います。「やってみなはれ」というのであれば、先輩社員の「見とくんなはれ」という受け止める姿勢を育むことも並行して必要だと考えており、失敗を認める、意欲を評価する風土を作ることがまず大事だろうと思います。
インタビューを終えて
「やってみなはれ」で有名なサントリー。「サントリアン」精神を大事にしていることがよくわかりました。聞いているだけでこちらも胸がときめいてきました。人材開発は企業精神の軸をぶらさずに組み立てるからこそ構築できるのだと改めて感じました。そして、今回は、新たなキーメッセージ「見とくんなはれ」の意気込みを示してくださいました。いつもワクワクする言葉を投げかけて楽しませてくれるのがサントリアン精神なのでしょう。先輩社員一人ひとりが示すこのような企業精神が内定者フォローを支えていくのだと思います。UMUもワクワク感を共有しながら一緒に歩めることに喜びを感じました。
(担当:片桐 康宏、編集:石川慶子)
樋熊さんにご登壇いただいたセミナーのレポートを以下よりダウンロードいただけます。
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