導入決定から2週間で構築、軸は深い学び合い、個別フォローも可能に。
株式会社島津製作所 様
導入背景
島津製作所の人材開発部では2018年秋ごろから、双方向学習ができるe-learningのあり方を模索していました。初めてUMUを体験したのは、人材開発の世界的会議が日本で開催された「ATDJapan」(2018年12月開催)。UMUの可能性を感じたものの、双方向を実現するにはモバイル端末配布などの課題がありました。その後、社内での勉強会でも研究は進めていましたが、オンライン化への移行は進みませんでした。しかし、2020年3月の新型コロナウイルス感染拡大という社会的危機が発生。集合研修のみでは、現実的に研修の実施が難しく、急遽4月1日からの新人研修をオンラインで実施する方向へ一気に転換しました。
UMUからの提案
集合研修をオンラインに切り替えるにあたり、モバイル端末をレンタルにすることを急遽決定。通常であれば本格導入時に学習設計やコース作成勉強会を実施し、ポータルサイトのトップページも導入企業側が作成しますが、今回は、トップページはUMU側が作成を担当。島津製作所チームはコンテンツ作成に専念するスタイルで4月1日に間に合わせるプロジェクトとしました。
結果として、導入決定から2週間で構築することができました。両社で毎日オンライン会議を実施し、「実現したいこと」を明確にしました。重要ポイントの絞り込み行い、設計を工夫することで短期間でも実現できたといえます。また、当初は集合研修とオンライン研修のミックス型を予定していましたが、4月1日以降の全ての研修をオンライン化することが2日前に決まりました。
スムーズに移行することができたのは、4月1日以降も毎日のプログラム変化に柔軟に対応できるように学習全体を設計していたからといえます。研修の実施と並行してUMUのコンテンツを改良しながらより良いものに仕上げていく考え方にブレはありませんでした。
UMUが提案したロードマップ
作り上げたコンテンツ
これまでの集合研修と大きく異なる設計となった点は、123名全員への講義ではなく、クラス制で運営したことです。123名の受講生を約30名ずつの計4クラスに分け、各クラスに人財開発室のスタッフを担任として置きました。さらに各クラスの受講生を5~6名のチームに分け、各チームでリーダーを選出しました。
また、従来のプログラムよりも自己学習やグループワークを多く時間を配分することで深い学びができる学習設計にしました。具体的な日々の実施内容は、日報、健康チェック、上司からのメッセージ、グループワークなどです。
「島津に答えを」のグループワークでは、社会課題への解決策を考える内容を実施しました。画像共有やディスカッション機能を活用しながら各自の意見を共有し、音声スライド機能や図説を使ってグループの成果物として提出する学習コースを作成。新入社員は他のグループの成果も閲覧し、よいプレゼンテーションをしたグループへの投票を実施しました。この取り組みは、社内でも注目され、社内報でも紹介されました。
研修の終盤はUMUのディスカッション機能を活用。チーム内でお互いのメッセージで気付きを共有しました。エールを送り合うことで学び合う場になったといえます。
▼グループワーク(全てzoomとUMUを活用したオンライン研修)
▼グループワーク後のメンバーへのメッセージ
導入による成果
最大の成果は、2週間で新入社員研修の全プログラムの内容を作成できたことです。社内報でも短期間での成果が紹介されました。準備も開始後も柔軟に運用できた理由は、UMUの操作が簡単だったことが大きいといえます。
意外な発見は、受講生の一人ひとりが身近になったと感じた事です。通常の集合研修では、事務局は後ろから研修の様子を見るスタイルが多く、受講生の後ろ姿ばかりだったと改めて気づきました。オンライン研修では、相手の顔や表情がよく見えるため、一人ひとりの個性がわかりやすいといえます。また、毎日放課後に受講生から話を聞く時間を作りましたが、オンラインの場合、適度に距離があるためか、対面でもリラックスして話をしていると感じました。集合研修ではできなかった個別のフォローができたといえます。
オンライン化することで可能になったことは3点。1点目は紙での提出だった日報をUMU上に切替えることで全員が日々の気付きを共有でき、事務局としても情報集約を効率化できました。2点目は、グループ内討議内容がオンラインで共有できました。グループ外の情報がわかり、学ぶ機会が増えました。3点目として、配属先上司からのメッセージを1対1でUMU上から届けることができました。メールアドレス提供前の環境下で、かつ全員がリモート環境でも個別に届けることができことで配属後に対する期待や不安の軽減に役立ちました。効率化、機会創出、関係構築、の観点で成果があったといえます。
インタビューを終えて
UMUコンテンツ化にあたり、島津製作所様が常に重視していたのは、お互いに深く学び合う場になる、でした。2週間の準備期間であっても、軸がぶれることはありませんでした。したがって、研修内容も無理にコンテンツを詰め込むのではなく、4月1日以降も考えながら進めていく形でした。自己学習の時間を多めにとったことも深い学びへつながったと思います。また、深く学び合える場になるよう毎日プログラムを運用していく姿勢に誠実性と柔軟性を感じました。今後は、UMUの機能を使いこなせるようサポートをしていくことで、より深い学びにつながるための一助になりたいと思います。
(インタビュア:益山亜希子、木村麻鈴)
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