営業担当者の研修にUMUの段階的な学習システム 「Finplex BOOTCAMP」を採用

〜新時代を生き抜くための戦略的な思考とは〜

富士通株式会社では、テクノロジーをベースとした幅広い領域のプロダクトやソリューションを提供し、約13万人の社員が世界180カ国で顧客をサポートしています。社内研修においても、ファイナンス&リテールソリューションビジネスグループがUMUを活用した段階的な学習システム「BOOTCAMP」を企画するなど革新的な研修を行い、顧客に寄り添う営業の育成を目指しています。どのような課題解決にUMUを活用したのか、このプラットフォームを立ち上げたSmartFinance事業部長 奥田 琢馬(おくだ・たくま)さんにお話を聞きました。

奥田 琢馬さん

 

企業情報

会社名  :富士通株式会社
設立   :1935年6月
代表取締役:時田 隆仁
所在地  :東京都港区東新橋汐留シティセンター
事業内容 :情報通信
URL   :https://www.fujitsu.com/jp/about/facts/index.html

 

デジタル時代に必要な営業改革とは?

ー 「デジタル営業」に変わりつつある新しい営業スタイルの導入 
非対面営業が急速に広まり定着しつつある昨今。富士通では、金融分野における営業職員に向けた新たな教育プラットフォームサービス「Finplex アドバンスドチームエクスペリエンスサービス powered by UMU」を提供しています。これは「デジタル営業」に変わりつつある中で、営業担当者向けに、従来の「対面」に加えて「非対面」を上手く組み合わせて営業活動ができるようになることを目的とした、様々なコンテンツと豊富な機能を備えたデジタル教育プラットフォームです。

この教育プラットフォームを顧客だけでなく、同事業本部内に在籍する500名以上の営業担当者の教育にも活用するため「Finplex BOOTCAMP」を2020年9月からスタートしました。

 

ー 「営業」から「ビジネスプロデューサー」へ変革 
奥田さんの「営業は富士通の顔」という理念のもと、富士通という社名に頼ることなく「この人に相談したい」と顧客に信頼される人材育成を目指しBOOTCAMPを立ち上げました。その中で、掲げられているのが「営業からビジネスプロデューサーへ」というビジョンです。

具体的には、従来の営業者の役割である「サービスを売り込む」だけのものから、「顧客に寄り添いながら、顧客の課題解決へ導く提案力を身につけ、ビジネスをプロデュースする」レベルへと引き上げることが目的です。

ー 「自分の言葉で営業できる力を身につける」新時代を生き抜くための戦略的な思考
UMUを活用して社内研修BOOTCAMPを立ち上げた背景課題は、若手、中堅社員が富士通ソリューションのコンセプトや想いについて十分理解できていなかったため、お客様に自らの言葉でサービスの提案ができていなかったこと。そして、リモートワークが主流となる昨今において、チームメンバー間のコミュニケーションが不足していることです。また、仲間同士で知識やノウハウを共有し合う環境をつくれていなかったことも挙げられます。

 

これらの課題を踏まえて、「どうやったら学習が定着するか?」「どんなコンテンツがあれば成長につながり、成長を実感できるか?」「どんな仕組みがあれば良いチームが生まれるか?」について事務局と相談をしながらBOOTCAMPを立ち上げました。

 

3段階にステップアップする学びで、営業の「武器」を強化

ー 「基礎」「応用」「実践」の3段階でパフォーマンスを上げる
基礎編では、テキストや短い動画を使った5分程度の「マイクロラーニング」(UMUプラットフォーム)を使い、Finplexソリューションの使い方や基礎情報を学びます。これは、時間や場所を問わず学べるため、移動中などの隙間時間に学べるのが利点です。従来の「上から言われて学ぶ体制」ではなく、「自らが学べる」ような形をとっています。

応用編では、ケーススタディ学習でお客様への提案・プレゼンテーションを練習します。基礎編で学んだことをもとに、自分なりのプレゼンを考え、その様子を動画で撮影。それをUMUの「AIコーチング」の機能を使い自己分析し、上司や同僚のフィードバックを得ます。

最後の実践編は、「学んだことを一人が二人に教える」というルールで「学びの輪」を広げながら、学習内容を定着させていきます。この背景には「人に教えて伝えてはじめて身につく」「自分の言葉で人に説明できるようになってこそ、お客様に納得していただけるプレゼンができる」という考えがあります。

2020年9月に4人から始めたBOOTCAMPが「学びの連鎖」を生み、1ヶ月ほどで130人にまで広がりました。

ロールプレイング演習のAIによる機能と評価

ー リードタイムが半分になり受注倍増も目指せるように
現在、BOOTCAMPに参加しているのは新卒から入社5年目前後の若手社員ですが、参加者のアンケートを見ると「理解できた(60%)」「営業に行かせそう(65.6%)」「コンテンツが見やすい(68.3%)」などの好反応が得られています。これまでの商談では、ひとつの契約を結ぶまで1ヶ月かかることもありましたが、 BOOTCAMP受講後は、初回のプレゼン後、すぐに見積もりを依頼されることが増え、今までのリードタイムを半分の2週間に縮めることも可能になりました。

以前は、営業が武器も持たず丸腰で斬られて帰ってくる、または戦いの土俵にも乗ることができなかったのが「攻めの営業スタイル」を習得し、その結果、受注はこれまでの倍以上を目指せるようになりました。

生きた教育へシフトし自発的にアウトプット!学びあえるチームへ

ー BOOTCAMP成功の秘密は、トライアルの仕方にあり
今回 BOOTCAMPを作成する際、特に気をつけたところは、若い社員たちに使ってもらえるよう、ターゲットを若い人に絞りました。

この背景には、新しい働き方改革で、社内のDX化が進む中、富士通の中では従来のような「トップダウン方式」で強制的に指示をする流れも残っており、それが社内のDX化が進まない理由でもありました。ますますDX化が進む中、現場の声としてもっと若い人達が声を上げていく事が大切だと思います。BOOTCAMPの体験をもとに、若い人達が実際の営業活動の場で成功事例を増やし、トップダウン、ボトムアップの相乗効果を得ることができたら、職場のDX化も上手く進むと考えました。このように、ターゲット層を明確にし、トライアルの仕方について検討を重ねました。

ー 自分たちが社会人教育を語れる存在にならなければ信頼につながらない
お客様との信頼関係を築く上で、大切なこと。それは、富士通が先進技術を活用した新サービスをお客様に薦める以上、自分たちが社会人教育を体験し、語れる存在であることが求められます。13万人を抱える当社で、13万人の社員全員が学びあえる場所を築くことは簡単ではないですが、まずは自身の金融部門からスタートさせ、今後更に様々なコンテンツと豊富な機能を備えたデジタル教育プラットフォームをベースに、多様なシーンでの教育を実現していきます。

 

インタビューを終えて

座学やe-ラーニングが中心だったかつての従業員教育から、「知識を取得するだけではなく、応用して他の仲間に伝える」という流れは、他の企業さんとの大きな違いで、特に印象に残りました。

 

企業内にトップダウン方式がある中でも、現場の声に耳を傾けようと、最初に若手社員をターゲットに絞ってBOOTCAMPをスタートさせた背景には、経営陣と若手社員との間で、
信頼関係を築こうとする柔軟な姿勢が見えました。

 

あらゆる産業に押し寄せているデジタルトランスフォーメーション(DX)の波。富士通グループも例外ではなく、IT企業からDX企業へと変換すべく大きく変革を図ろうとしています。今後も変化するビジネス環境に適応する富士通グループの取り組みにとって、UMUさんのプラットフォームが重要な役割を担ってくれると確信しています。

 

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